スキンケア

皮膚と水分の関係ついて その2

こんにちは。白山はりきゅう整骨院デンです。

今回は前回の続きを書いていきます。前回の記事はこちらです。

水分保持の3つのメカニズムの働きのいずれかか支障をきたすと肌はみずみずしさを失い、カサついてしまいます。

さらには様々なスキントラブル、ひいては皮膚疾患まで及ぶこともあるので注意が必要です。

うるおいを保つメカニズムは皮膚の健康の原点であり、どれもが欠くことのできない大きな三つの輪でもあります。次は保湿と密接に関わるアミノ酸についてです。

アミノ酸とは何か

アミノ酸は三大栄養素の一つであるタンパク質を構成する物質です。

自然界には20種類存在しています。

アミノ酸のうち、体内で合成されるものもありますが、食べ物で摂取しなければ得られないものもあります。

これを必須アミノ酸といい、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、バリン、トリプトファン、ヒスチジンの9種類を言います。

食べ物から摂取されたタンパク質は消化されてアミノ酸に分解し、吸収された後は再び人体に必要なタンパク質へと合成されます。

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アミノ酸はタンパク質を作る原料として体組織のいたるところに存在していると言えます。

皮膚の保湿力を保つのに大きな働きをしているNMFの構造西部の中心もアミノ酸であることは前回のブログにも述べました。

皮膚組織のアミノ酸は顆粒層に存在しているケラトヒアリンに由来しています。

この物質が角質細胞に変化していく過程で、フィラグリンと呼ばれるタンパク質になります。

このフィラグリンが表皮に近づくと共に分解されてアミノ酸となります。

さらにこのアミノ酸は他のアミノ酸へと変化したりして、新たな代謝物質を産生します。

フィラグリンを構成しているアミノ酸の中で最も多いグルタミンは保湿力の高いピロリドンカルボン酸となります。

アルギニンというアミノ酸は尿素へと変化します。

尿素は保湿力に優れているばかりでなく、角質層を柔軟化させる作用を持っています。

皮膚組織中に含まれるアミノ酸の量は一定ではなく様々な外的内的要因によって変化し、個人差も大きいです。

部分的には顔、手足は体各部に比べて少なく、手のひらや足の裏は中でも極めて少なくなっています。

アミノ酸の少ない部位とドライスキンになりやすい部位とは一致しています。

角質層の保湿能力

保湿能力と水分喪失の関係は

皮脂膜NMF細胞間脂質などの働きによって角質層はその水分量を保持していますが、その一方で常に空気中に水分を奪われ続けています。

皮膚表面から空気中へ水分が蒸散されることを、経皮水分喪失といいます。

この経皮水分喪失が大きくなることは、それだけ角質層をそのものの保湿機能が低下していることを意味します。

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角質層には、外界から紫外線/化学物質/微生物などの異物侵入を防ぐことと、生体内から水分や電解質、その他の生体成分が失われることを防ぐという二面性を持ったバリア機能があります。

このうち皮膚からの水分喪失を防ぎ、皮膚に適当な水分量を保持することは、美容の面でとても大切です。

経皮水分損失が大きくなるということはバリア機能が低下していると見ることもできます。

つまり経皮水分喪失は角質層のバリア機能のバロメーターでもあります。

経皮水分喪失は一般的に年齢を重ねるごとに大きくなる傾向があります。

これは、バリア機能の低下、保湿能力の低下に結びつきます。

高齢者に多く見られがちな老人性乾皮症では、角質層の細胞間質の形成異常によって経皮水分喪失が大きくなります。

さらに、顆粒層に含まれているケラトニアリン顆粒の減少も著しく、NMFの産生の低下につながります。

このことは、表皮の新陳代謝が正常でないために生じます。

最終的には、角質細胞がきちんと規則的に並ばなくなりそこに生じた隙間から水分が失われ、保湿機能の低下を助長する結果になります。

つまり、皮膚の保湿能力を支えるいくつかのメカニズムにおいて異常をきたした結果でもあります。経皮水分喪失の増大は角質層の保湿能力の低下に結びつきます。

保湿能力と肌質の関係は

これまで皮脂分泌量が多い脂性肌は保湿能力が高く、皮脂分泌量が少ない乾燥肌は保湿能力が低いとされていました。

つまり、肌表面の脂っぽさの程度で分類を行ってましたが、そう単純に2分化することができないことが解明されています。
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保湿能力に関わってくるのは皮脂の分泌ばかりでなく、NMF や細胞間脂質の存在が大きな影響を与えています。

NMS や細胞間脂質の働きが活発であれば皮膚表面の質量が少なくても、角質層の水分量は正常な状態に保たれます。

この場合皮脂分泌量が少ないのに潤いがあり、きめが細かいのが普通です。

この逆に皮脂分泌量は多いのにNMF や細胞間脂質の働きが不十分な肌もあります。

油っぽくべたつきがちなのにカサつきがちということになります。これを「脂性乾燥肌」と呼びます。
一見矛盾するようでありますが、実際に存在しています。

こういった肌質は従来の脂性乾燥肌という考え方では区別できません。

ほとんどが脂性肌と思い込んでるケースが多いです。

皮脂の分泌が多いが肌が荒れているので、マイルドタイプの洗顔料で肌を清潔に「モイスチャータイプの化粧品」で水分を十分に補給することが大切です。

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皮脂分泌量の多少とNMFや細胞間脂質の働きの活発さの程度という2つの要素を絡ませることによって、より詳しく的確に肌質を分類することが可能になりました。

この2つの要素は潤いのメカニズムを支える両輪であると位置づけることができます。

そしてこのことはどのように肌を手入れすればよいかの指針となり、化粧品選びの重要なポイントとなります。

結合水と自由水とは

皮膚の水分量を考える場合、組織や細胞の中の成分と強固に結合しているかどうかによって結合水と自由水とに分けられます。

生体に含まれる水の一部は結合水の形になっており、自由に出入りできる自由水とは区別されます。

組織的屋細胞液中のタンパク質が水素結合によってその周りに水の分子を引きつけて覆い包み込むような構造を持つと考えられます。

このため、結合水の物質は乾燥しづらく、0度でも凍結しません。

角質中のタンパク質と結合している結合水はマイナス50度でも凍結しないと言われています。

結合水は一次結合水、二次結合水とにさらに分けられます。

これらの結合水と反対の性質を有しているのは自由水です。

凍結点は0℃、分子活動が自由です。

つまり、一般的に言われる水と考えてもいいです。

自由水は表皮のバリア機能のため表皮角質層部分までにしか浸透することができず、内部で吸収されることはありません。

お風呂で長湯すると手足の指先がふやけたようになるのは自由水(この場合は風呂のお湯である)が、角質層部分に浸透した結果です。o05050300120415pickup

また、体温調整等のために分泌される汗も自由水の一種です。

自由水は蒸発しやすい水なので皮膚の水分量そのものには大きな関わりを持ちません。

皮膚の水分量に関わるのは結合水、特に二次結合水です。

角質層タンパク質と結合した形になって初めて、うるおいのある肌を保つ水分となります。

乾燥した肌や日焼けした肌は角質層タンパク質と結合水の結合が弱くなり、その結果として、皮膚の保湿機能能力が低下してしまった事が証明されています。

上記の事を読んでいただき、洗顔後の化粧水で水分補給をして美肌を目指して下さい。

白山はりきゅう整骨院デンでした。

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