ニキビ

ニキビの原因の1つである「皮脂」の構造や働きについて

毎度こんにちは。美容鍼の白山はりきゅう整骨院デンです。

本日は皮脂についてご説明していきます。

ニキビの原因の1つでもある「皮脂」。
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皮脂と聞くと、脂っぽいイメージや、あまり良い印象をお持ちでない方が多いようです。

しかし、皮脂の役割は健康な肌にとって、非常に重要な役割を持っています。

例えば、皮脂の分泌は多すぎると、ニキビの原因になったり、
少なすぎると、肌が乾燥し、肌荒れの原因にもなります。

意外と知られていない「皮脂」の役割。

そこで、本日は

皮脂の役割」と

皮脂の構造

についてしっかりと知って頂き、

ニキビのない、きれいな肌の参考にして下さい。

皮脂とは

皮脂ってなんやねんと思いの方も多いでしょう。

ここでは、

皮脂の正しい役割

皮脂腺の構造

についてご説明します。

皮脂腺の機能と構造

皮脂の役割は皮脂腺より皮膚表面に分泌される脂肪を指します。

皮脂は表皮細胞由来の表皮脂質と一緒になって、
皮表脂質を形成しますが、皮表脂質の大部分は皮脂です。

皮表脂質は汗と混合して薄い脂肪の膜をつくり、皮膚と毛髪の表面を覆っています。

これを、皮脂膜と呼びます。

皮脂膜は皮膚や毛髪にうるおいや、なめらかさを与え、

外界の刺激から皮膚を保護する上でとても重要になります。

白山はりきゅう整骨院 院長
皮脂は天然の保湿剤と言われます。

ふみちゃん
なるほどです。

また弱酸性を保っているので、有害な細菌の増殖を抑制する働きもあります。

皮脂膜が障害されると、表皮がアルカリ性になり、

外来刺激に過敏になって、「湿疹」や「かぶれ」を起こしやすくなります。

白山はりきゅう整骨院 院長
ビオレのCMも「弱酸性」と言っていますね。

また、皮脂が不足すると角質層の細胞間に含まれる水分が蒸発しやすくなります。

その結果、皮膚表面が乾燥して角質細胞が反り返って皮膚表面から浮き上がり、

これが「小じわ」や「ニキビ」「肌荒れ」の原因となります。

ニキビを早く治したい人は→こちらの記事も参考にして下さい。

一方、皮脂が過剰な場合はあぶら性となり、
皮膚表面の清浄作用が低下し、ホコリや雑菌が付着繁殖しやすくなり、
 

・「脂漏性湿疹」

・「ニキビ」

・「吹き出物」
 

の原因となります。

皮脂腺の構造

皮脂腺は毛包(毛根を包み込んでいる部分)に排泄管を開口しており、
毛を伝わって、皮脂を皮膚表面に排出しています。

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つまり皮脂の出口は毛口と一致しています。

排泄管の開口部の位置は、毛包と皮膚表面とが鈍角となる側にあり、
毛包の上から3分の1のところ、つまり、皮膚表面に近い真皮内にあります。

皮脂腺そのものは明るい色の泡状になっており、
多角形細胞の集合体でもあります。

一つ一つの細胞の大きさはばらつきがあり、
全体の形は丸椅子が集まっているように見えます。

この内部の脂腺細胞の中で脂質の合成が行われますが、
最終的には細胞が破れ、排泄管から毛包内に分泌されます。

ふみちゃん
マニアックな話しですね。

皮脂の成分とは

皮脂成分には脂質ばかりでなく、

塩素やリンの化合物、塩化ナトリウム、タンパク質、スクアレン

などが含まれています。

その他に、細胞そのものが壊れたもの細胞膜が角化されたものまでが含まれます。

毛包のすぐ下には立毛筋がありますが、立毛筋の収縮は、皮脂分泌に影響を与えます。

皮脂膜の6つの機能

1 皮膚や毛髪を滑らかにし、光沢を与える

2 角質層や毛髪中に含まれている水分の蒸発を防ぐ

3 pH は4.5-6.0の弱酸性で病原微生物による感染を防ぐ

4 ある彼に対するアルカリ中和のを持ちアルカリ性物質による皮膚障害を防ぐ

5 外力による摩擦を軽減し、外傷を防ぐ

6 水や毒性物質の体内侵入を防ぐ

皮膚表面の温度が下がると

立毛筋はゆるやかに収縮し、皮膚表面を小さくして放熱を防ぎます。

いわゆる鳥肌が立つ状態になるわけです。

このとき同時に皮脂腺が絞られるような形となり、今まで以上に皮脂が分泌されます。

このことは、皮脂膜を厚くすることにより、
皮膚表面からの放熱を防ごうとしていると推定されます。

毛穴の黒ずみが気になる方は→こちらの記事も参考にして下さい。

皮脂腺の分布は一様ではない

皮脂腺はほとんど全身の皮膚上に分布していますが、
その分布状態は一様ではありません。

部位によって大きな違いがあります。

一般的に言って、皮下組織の少ない部位ほど、皮脂腺は多いです。

つまり皮下脂肪が少ないと寒さに対する抵抗が弱いので、
皮膚の表面に皮脂を分泌して保温するためです。

皮脂腺の多い部位

皮脂腺の存在が顕著なのは、頭部や顔特に額鼻とその周囲、
そして胸や背中の正中線に沿ったところであります。

体全体として見ると中央部に多く、辺縁部に少なく、四肢には皮脂腺は少ないです。
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関節部位では肘や膝の裏側など、曲がる側に多く、皮脂腺が見られます。

額鼻とその周囲、胸、背中の正中線沿い足腕の関節の裏側、
脇の下、外陰部など皮脂腺が特に多い部位を脂漏部位と呼びます。

ちなみに身体の中で皮脂の分泌が1番多いのが額です。

身体の皮脂の分泌を平均を100とすると700〜900の数値があります。

実に7〜8倍皮脂が分泌しやすいのです。テカるのも当然ですね。

また、皮脂腺は毛包と繋がっているので、
毛包のない手のひらや足の裏には皮脂腺は存在しません。

しかし体の部位によっては毛包とは無関係に、
皮脂腺だけが直接皮膚の表面や粘膜面に開いています。

それはまぶた、唇、鼻の粘膜、口の粘膜、まぶた、肛門周囲などです。
これらは単独皮脂腺と呼ばれています。

皮脂の成分とその由来

皮表脂質の構成成分は皮脂腺から分泌される皮脂が主な成分ですが、
表皮細胞が角化する過程において、

産生されたコレステロールなどを少量ながらも含む表皮脂質との複合物質です

つまり、皮表脂質は皮膚表面に存在する脂質の総称です。

組成的にはトリグリセリド、遊離脂肪酸、コレステロールなどとなります。

トリグリセリドが大半を占める

最も大きな割合で約半分を占めるのはトリグリセリドです。

皮脂成分の遊離脂肪酸は主要成分のトリグリセリドの一部分が、皮膚表面に分泌される過程で、

皮膚に存在する

常在菌が産生するリパーゼ(脂肪分解酵素)によって分解
され産生されたものです。

そのためにすでに皮膚表面にあって、分泌されてから時間の経った皮脂と、
分泌されたばかりの皮脂とでは、自ずからその組成のパーセンテージが異なってきます。

血液が皮脂の原料

皮脂の成分は、成分となるものを血液から採っているために、
ほとんど血中などにも存在しているものです。

顔の血色が悪い方は、皮脂の成分である血液が滞っているため、
乾燥しやすくなるのはこのためです。
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ふみちゃん
皮脂は血液から作られているのですね。知りませんでした!

皮表脂質成分の由来

皮表脂質成分は、申し上げた通り、

「皮脂腺由来」の皮脂

「表皮細胞由来」の表皮脂質

に大きく2つに分けられます。

皮膚表面においては、両者が一体となっているため、完全なる分離は困難です。

割合的には①皮脂腺由来の皮脂の方が圧倒的に多いです。

主な成分は脂肪酸系物質、スクアレンです。

表皮細胞由来のものは、リン脂質コレステロールなどがあります。

皮脂腺由来のスクアレンは、皮脂腺の機能が活発になるほど、分泌が盛んになります。

思春期以後には小児期の3倍にも達します。

また同じ人であっても、その分泌量は日によって大きく変動します。

このスクアレンには、老廃した物質を分解して、皮膚を滑らかにする作用があり、

水素分子を添加した安定した形の、スクワランにして多くの化粧品に用いられています。

皮脂分泌量の変化

皮脂分泌量とホルモンの関係

皮脂の分泌は性線の発達と大いに関係があります。

思春期において皮脂の過剰な分泌が多く見られるのもこのためです。

皮脂の分泌は男性ホルモンによって亢進され、女性ホルモンによって抑制されます。

皮脂分泌量を支配するのは「男性ホルモン」なので
当然のことながら、女性より男性が皮脂量は多いことになります。

女性は卵巣と副腎皮質由来の男性ホルモンによるので、女性の皮脂量は男性の85%程度です。

なお、黄体ホルモンは皮脂分泌を亢進するので、月経前は皮脂量が多くなる傾向にあります。

皮脂分泌量と年齢的推移

皮脂腺から皮膚表面に分泌される皮脂の量は年齢的に大きな変動があるのが特徴です。

極めて旺盛になるのは男女とも思春期以降で20歳代が最高になります。

その後、各年代ごとに徐々に減少していきます。

ちなみに思春期早期は女性の方が多いです。

それは女性の方が男性より平均して思春期が早くやってくるからと考えられます。

それ以降は男性の方が多く、女性の約2倍の値を示します。

男性では、中年以降も比較的高い数値を示すのに対し、
女性は更年期に大きく減少し始めます。

ちなみに婦人科では更年期とは、月経が終わる
閉経前後、5年間を合わせた10年間を指します。

皮脂分泌量が変化するのは、思春期以降だけでなく、
お母さんのお腹にいる時にまでさかのぼります。

小児の皮脂量

妊娠後半期になると、妊娠中に増加し続けていたお母さんの黄体ホルモンの影響によって、
皮脂腺の活動は活発化します。

これは生後6ヶ月ぐらいまで持続します。

その後、小児期は皮脂腺の活動はそれほど顕著ではなくなります。

そのため、
小児期においては、脂性肌、乾燥肌の区別がほとんど付かないのが普通です。

おおよその目安として、

小児期に皮脂分泌量は成人の3分の1とされています。

小児の特に乳児では表皮細胞由来のコレステロールの割合が多いです。

皮脂腺由来のスクアレンの分泌が盛んになり、スクアレンの割合が増してきます。
 

皮脂分泌量と気温の関係

季節的に見ると、春から夏にかけて分泌が増加し、
秋から冬にかけて減少します。

このため、冬に皮膚は乾燥しがちです。

従って、冬には皮脂腺の活動が不活発になった際には、
マッサージによって人為的に皮脂の分泌を促す必要もあります。
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マッサージすることにより、その部位の皮膚表面温度が高められると、
皮脂腺は活動を開始します。

また、血液環境も良くなるので新陳代謝が促進され、

皮脂腺機能が高まるという効果も期待できます。

しかし正しい方法でマッサージしないと逆効果にもなりかねます。

このように、皮脂の分泌と気温とは、
相関関係にあり、気温が低いところより高い方が皮脂量が多いです。

1日の皮脂分泌量

1日の皮脂分泌量は平均するとおよそ1~2グラムです。

しかし個人差が大きく、また季節による変動はもちろんのこと、
生活面における様々な変化にも影響されることが多いです。

また、皮脂の分泌は絶え間なく一定に行われているわけではございません。

皮脂の分泌がある一定量にまで達すると、

皮脂に圧力を加えて排泄を抑制するようになります。

これを飽和皮脂量といいます。

実験的に皮膚表面の皮脂をアルコールで拭い去ると、
皮脂は2~3時間以内に急速に分泌されます。

しかし、皮脂量が元に回復すると、それ以後の分泌は緩やかになります。
人間のからだは本当に不思議ですよね。

こうやって、皮脂が分泌して、肌を外敵から守ってくれるんですね。

まとめると

普段何気なく、洗顔で落としている「皮脂」の構造や働きについてご説明しました。

乾燥や顔がかゆい方は、肌を守るべきの皮脂が足らなくなっています。

上に書いましたが、

皮脂の原料は「血液」です。

保湿クリームを多量に使う前に、顔のマッサージをなどを行い、血行不良を改善して、

皮脂腺を刺激してみてはいかがでしょうか。

それでは皆さんツヤのある美肌を目指して下さい。
美容鍼の白山はりきゅう整骨院デンでした。
いつでも、ニキビ、肌荒れなど、お気軽にご相談下さいませ〜

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